限定出荷の「尾鈴山 山ねこ 麹米山田錦」はとてもいい香りの芋焼酎

近くの酒屋さんには、「尾鈴山 山ねこ」がいつもおいてあります。
かわいいねこちゃんのマークだなぁと思って足を止めたところ、「山ねこ」の4合瓶のとなりに、限定出荷の「山ねこ 麹米山田錦」がおいてあるのを発見。
最近、「山ねこ」を飲んでいなかったのもあって、久々に「山ねこ」を飲んでみようと思い、いつものノーマル「山ねこ」と、限定出荷の「山ねこ 麹米山田錦」の両方を買ってしまいました。

お湯割りで味わってみましょう。

飲む前に山ねこのラベルチェックしてみます

どっちも猫ちゃんがかわいいです!

こっちみてる猫、お魚加えてる猫・・・。
このお魚、光の反射によっては、キラッと金色に光るんですよ。


どちらも、甘藷(さつまいも)は宮崎県産です。「ジョイホワイト」というさつまいもを使っています。
ノーマル「山ねこ」は米麹が宮崎県産米、「山ねこ 麹米山田錦」は米麹が国産米、と書かれています。

「山ねこ 麹米山田錦」はこの麹米に「山田錦」を使っているというところが、麹米に宮崎県産「ヒノヒカリ」を使っているノーマル「山ねこ」との違いのようです。

芋焼酎「山ねこ」と「山ねこ 麹米山田錦」をお湯割りで飲んでみました

久しぶりの「山ねこ」です。お湯割りはだいたい5:5でいただくことにします。
まずは、お湯を入れたグラスに、ノーマルの「山ねこ」を注ぎます。いい香りがします。

飲み比べもしたいので、「山ねこ 麹米山田錦」も開封します。香りが強い感じです。
お湯を入れたグラスに、「山ねこ 麹米山田錦」を注ぎます。
見た目は、少し白く濁っています。
それよりなにより、独特な香りが、グラスからふわーーーーっと広がってきます。
ちょっと大げさに言うと、アロマを焚いたような感じなのです。それも、すごくいい香りなんです。
フルーティーというよりは、フローラルな感じといえばいいのでしょうか?香りに包まれるような感じです。

さて、ノーマルの「山ねこ」のお湯割りからいただきます。
ですが、「山ねこ 麹米山田錦」の香りが強すぎるので、ちょっとグラスを遠ざけました。それくらい香りが広がってきたんですよ。

ノーマルの「山ねこ」のお湯割りは、スーッとした飲み口で、飲みやすく、刺激が少なくて優しいイメージです。
それでいて、まろやかで、丸い雰囲気の味がします。ホワンと、芋焼酎の甘さが広がってくる感じです。
これは、芋焼酎の初心者にもおすすめできるのではないでしょうか。とっても優しい味だと思いました。

さて、遠ざけていた「山ねこ 麹米山田錦」のグラスを引き寄せ、口に含みます。
やはり、さきほどの特徴ある香りが、口の中に広がります。
強い香りなのですが、芋焼酎の芋の香りとはまた違った、桜とか、バラとか、癒されるような花の香りのような雰囲気を感じます。
味のほうはというと、芋焼酎の芋の甘さより、少し荒々しい濃さが目立つ芋焼酎です。でもその荒々しさは決して嫌味な感じではなく、香りとともに強いコクをもたらしているような感じです。
ノーマルの「山ねこ」より、「山ねこ 麹米山田錦」のほうが、芋焼酎に慣れている人におすすめできると思います。

お湯割りが冷めてくると、「山ねこ 麹米山田錦」のほうは、フローラルな香りの雰囲気とか、この芋焼酎の特徴がより際立つようになっていきました。

ノーマルの山ねこは、温度が下がっても、優しく丸い雰囲気の味はまったく変わることがなく、安心してゆっくり飲める芋焼酎だな、と思いました。
お湯割り作りたても、冷めても、バランスのとれた、心地よい甘さがある芋焼酎です。この安定感も、ノーマル「山ねこ」の特徴だと思います。

お魚料理と芋焼酎「山ねこ」

鯛のお刺身、鯛の煮付け、マグロ中トロの刺身を用意しました。「山ねこ」、「山ねこ 麹米山田錦」とともに味わってみましょう。

鯛のお刺身は塩を振りかけていただきました。
こういうシンプルな味と、ノーマルの「山ねこ」はすごく相性がいいです。
焼酎もお刺身も、互いにぶつかることがありません。ノーマルの「山ねこ」は相変わらず、優しくて丸い味を保っています。
意外だったのは、マグロ中トロの刺身と、ノーマルの「山ねこ」も合うんです。濃い味のお魚や、煮付けといっしょでも、ノーマルの「山ねこ」は味が変わらず、すごく安定しています。これは、食中酒として万能だといえるのではないでしょうか。
食べながら飲んでも、本当においしい芋焼酎です。

さて、「山ねこ 麹米山田錦」はというと・・・
香りや味の特徴が目立つので、こちらは残念ながら料理と一緒ではなく、焼酎だけで楽しみたいと思いました。もしかすると、お湯割りではなくロックにすると、雰囲気が変わるのかもしれません。
ロックも試してみましょう。

「山ねこ」をロックで楽しむ


まずはノーマルの「山ねこ」から。
お湯割りであんなに優しい味だったので、ロックにすると、存在感がなくなってしまうのではないかと予想していました。
ところが、ロックでも芋焼酎の芋の甘さがあって、美味しい!

軽すぎず、ベッタリと重いなんてこともなく、ちょうどよいバランスの甘さです。鯛の煮付けや豚肉のソテーなど、お湯割りと同様におつまみとの相性がいいのも、特筆できます。後味や残り香も、ほどよく感じられるので、おつまみをいただきながら、芋焼酎も堪能している気持ちになります。

いよいよロックの「山ねこ 麹米山田錦」です。
お湯割りでふわっと香る芋焼酎で、ロックにしちゃうと香りが大人しくなっちゃうものって多いので、この焼酎もそんなとこだろうと予想していました。
ところが、不思議なことに、お湯割りで感じた「山ねこ 麹米山田錦」のあの香りが、ロックでもそのまま感じるんです。ロックでも香り、味の存在感が際立っています。
お湯割りに比べて、ロックのほうが、少しだけ味はまろやかになったような気がしました。おなかもいっぱいになり、チビチビと「山ねこ 麹米山田錦」を飲む。これが本当にうまいです。

芋焼酎「山ねこ」と「山ねこ 麹米山田錦」はどちらが好きですか?

開封する前は、同じ「山ねこ」で、限定とノーマルの違いがわからなかったらどうしよう、なんて思っていたのですが、そんな心配はまったく無用でした。
同じ「山ねこ」でも、限定とノーマルでは味も香りも全然違うので、両方の違いを楽しむことができました。それぞれの良さ、うまさがよくわかった気がします。


ノーマルの「山ねこ」は、芋焼酎の芋の甘さもしっかり感じつつ、優しい味でほのかな香りも楽しめる芋焼酎です。お湯割りでも、冷めても、ロックでも、おつまみと一緒でも、この特徴が崩れることがなく、安心して飲める芋焼酎です。


「山ねこ 麹米山田錦」は、まるで、バラのような上品で華やかなアロマのような香りに、包まれているるかのような印象があり、本当に不思議な芋焼酎です。良くも悪くも、一般的な芋焼酎のイメージからは離れているので、好みがはっきりと分かれるかもしれません。
私はこの香りが好きですよ!
限定版は、お米に「山田錦」を使っているとのことでした。飲み進めていくと、日本酒の無ろ過生原酒を味わっているようなイメージでした。
ぜひ、お湯割りでもロックでもいいので、この焼酎だけでチビチビと味わうのがおすすめです。

あと、「山ねこ」は宮崎の焼酎なのですが、鹿児島の芋焼酎に比べて、優等生ぽいイメージを抱きました。

いままで飲んできた鹿児島の芋焼酎って、芋くささや強烈な味が前に出ていて、少々の雑味も恐れずその焼酎の個性にしてしまう、そんなイメージがありました。その個性の中に、芋焼酎の芋の甘さが豊かに表現されているような、印象を受けていました。

「山ねこ」や「山ねこ 麹米山田錦」は、そういう強烈さが前に出てこない感じがします。優しくて、味が洗練されていて、方向性がわかりやすい。
作り手が「こんな芋焼酎を造りましたよ」って発したメッセージが、すごく理解しやすいんです。

そういえば、と思って宮崎の芋焼酎を思い出してみると霧島や木挽など優等生ぽいイメージの焼酎が多いような気がしました。宮崎といえば、やはりブランド戦略が上手なのでしょうか。
芋焼酎をあまり知らない人にも、おいしさを伝える工夫があるように感じます。

もちろん私は鹿児島の芋焼酎も宮崎の芋焼酎も、両方好きなので、どっちもがんばって!とエールを送りながら、今日もおいしい芋焼酎をいただきます。

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