東京の日比谷駅A4出口すぐそばに、かごしま遊楽館という施設があります。1Fは鹿児島の特産品などを扱っている、アンテナショップ「さつまいもの館」になっています。
今日は少し時間が余っていたこともあり、地下鉄を途中下車して立ち寄ってみました。
店員さんの言葉のところどころに見えかくれする、九州のイントネーションをききながら、お買い物を楽しんでいました。
おもな目的は、鹿児島の甘口醤油。白身魚は甘口醤油と相性がいいんです。お刺身と甘口醤油だと、普通の醤油とはまた違った味のバリエーションを持たせることができます。
そこで、焼酎売り場に目を向けると、
「南之方(みなんかた)」
という焼酎が目に飛び込んできました。他にもいろいろあったのですが、以前飲んだことがある焼酎だ、というのもあって、「南之方(みなんかた)」に決めてしまいました。
まだまだ残暑は厳しく、冷たい日本酒などを飲むことが多かったのですが、今日は本格焼酎を楽しんでみようと思います。
本格焼酎 南之方(みなんかた)をお湯割りで
まずはお湯割りでいただきます。
お湯に焼酎を注ぐと、甘い香りがふわっと広がってきます。これは、おいしい焼酎なのではないかと、期待に胸が踊ります。
そんな香りに鼻を近づけ、まずは「南之方(みなんかた)」のお湯割りをひとくち。
第一印象を素直にいうと、まるで黒蜜のような、ギュッと濃縮された甘さが、口の中に広がるような感じ。
でもそれが、お砂糖で作られたような、舌にまとわりつくような甘さではないのです。
そう、秋に登場する、甘いさつまいもの焼き芋の、あの甘さを凝縮したような、そんな感じが口の中に広がります。
「南之方(みなんかた)」はまずはお湯割りで、香りと甘さに浸るのがおすすめです。
たしか黒麹の焼酎だったよな、と思いながら、飲み進めていました。
でも、黒麹の焼酎にありがちな、荒々しさやトゲトゲしさはありません。そのかわり、しっかりとした甘い香りと、濃い芋の甘さを堪能することができます。
芋焼酎初心者の方でも、「南之方(みなんかた)」の特徴的な甘さや香りを感じることができる、と思います。
でも、芋焼酎を普段から飲み慣れている人にこそ、「南之方(みなんかた)」の特徴的な香りや甘さ、そしてこの濃さを、ぜひ味わってほしいと思います。
ちなみに、後ろ側のラベルをあとで見てみたところ、
と書いてありました。
南之方(みなんかた)はおつまみと一緒でもおいしい
ここで、「南之方(みなんかた)」のお湯割りと、おつまみを一緒にいただきましょう。
今日は天ぷらの盛り合わせです。
まず、かぼちゃの天ぷらから。お塩をちょこっとつけて、いただきます。
かぼちゃのホクホクとした甘さと、「南之方(みなんかた)」の甘さは、似たような甘さだと思います。
焼酎の味が負けてしまったらどうしよう、と思っていただいたのですが、そんな心配はいりませんでした。
かぼちゃのホクホクとした甘さのあとに焼酎を飲んでも、「南之方(みなんかた)」のお湯割りの濃い味を、しっかりと感じることができます。
他に、なすの天ぷらや、きすの天ぷら、舞茸の天ぷらをいただきました。
芋焼酎のなかには、おつまみと一緒になると、焼酎の特徴がおとなしくなって、おつまみを引き立てる役割に徹する焼酎もあります。
「南之方(みなんかた)」はおつまみはおつまみで味わいつつも、焼酎の味は全くぶれない、そんな強い主張をもっていると思います。
黒麹の焼酎の味の濃さや主張の強さは、「南之方(みなんかた)」のアイデンティティーなのかもしれません。
そろそろお湯割りを味わいつくし、グラスが空になってしまいました。
実は、もう十年以上まえの話なのですが、「南之方(みなんかた)」にはじめて出会った時は、炭火焼き鳥のお店で、しかもロックをおすすめされたんです。
お湯割りで、濃い味をみせつけた「南之方(みなんかた)」。
ロックはどんな味だったっけ?興味が沸いてきました、さっそく飲んでみましょう!
本格焼酎 南之方(みなんかた)をロックで
「南之方(みなんかた)」をロックでいただいて、まず驚いたことは、お湯割りの時に感じた甘さや旨さが、ロックでもそのまま同じように味わえる、ということでした。
お湯割りがおいしい焼酎って、ロックにすると、味の特徴が薄れてしまうものもあります。
「南之方(みなんかた)」はロックでも、強く、濃い甘さを感じることができます。
はじめ口に含んだ時は、黒麹の芋焼酎に特徴的な味の濃さや力強さを感じます。
ですが、舌にのせていると、あとからふわっと、お湯割りの時に感じた甘さを、しっかりと味わうことができます。
ロックのグラスを傾けながら、白身魚のお刺身をいただきました。もちろん鹿児島の甘口醤油をつけていただきました。
「南之方(みなんかた)」のロックと、白身魚のお刺身は相性抜群でした。
鶏肉の手羽先あぶり焼きもおいしかったです。
おつまみが脂っこいものだった場合、お湯割りよりはロックの方が合うと思いました。
お湯割りでもロックでもおいしい芋焼酎 南之方(みなんかた)
黒麹の芋焼酎って、香りや味が荒々しく、時には刺々しいほどの主張の強さがあるイメージがあります。実際に私が飲む時も、奇をてらうような味わいを期待することがあります。
「南之方(みなんかた)」には荒々しさではなく、芋焼酎の基本的な甘さや濃さを十二分に引き出した焼酎だと思いました。
お湯割りでもロックでも、芋焼酎の甘さをしっかりと感じることができて、濃くて思わず「うまい!」とうなってしまう焼酎、「南之方(みなんかた)」。
お湯割りだけではなく、ロックでも、味の特徴や旨さをしっかりと感じることができる芋焼酎はめずらしいと思います。
お湯割りで香りと甘さを味わい、そのあとでロックの力強さを感じるというのが、「南之方(みなんかた)」のおすすめの楽しみ方ですよー!
今日もごちそうさまでした!
原材料 | さつまいも(鹿児島県産)、米こうじ(国産米) |
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使用麹 | 黒麹 |
蒸留法 | 常圧 |
アルコール度数 | 25% |
蔵元名 | 薩摩酒造 |
内容量 | 720mL |